「老いの整理学」はストレスを解消するコツがいっぱいだからオススメです。
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こんにちは、片岡です。たかが24歳の若造ですが、
「いかによく老いるか?」というテーマの本が大好きです。
なぜなら「ステキに歳をとりたい」という欲求があるからなんですね。
いろんな工夫や努力をして、エネルギーに満ち溢れる人ってかっこいいです。
「男性の理想像」という言い方ができるかもしれませんね。
例えば、郷ひろみ・高田純次あたりなんかそうじゃないでしょうか。
と考えている中で、外山滋比古さんの書籍とはいい出会いをしました!
「思考の整理学」の著者が書く、"知的な老い方"とはなんぞ?
御齢、93歳とはすごい。
ご発言もいいですね。20代からでも意識しておきたい。
『思考の整理学』著者93歳の知的な老い方 | プレジデントオンライン | PRESIDENT Online
外山さんの代表作「思考の整理学」はベストセラーとして長く読まれています。今も学生に読まれており、たびたび大学生協で売り上げ1位になるほどです。
外山さんの文体は、随所に軽いウィットが効いているのが特徴的。
少し引用します。
カレイ
ある時、ある老婦人がかかりつけのお医者のところへ行った。この頃どうも調子がよくない。夜も眠れない。胃の調子も悪い。体がダルい。
それを聞いていたお医者、ニコリともしないで、
「カレイのせいです」
歩いていると、息切れすることが多くなりましたというのにも対して
「それもカレイのせいです」
奥さんはびっくり。どうして、わたしが、カレイ好きとわかるのかしら、行きつけの魚屋さんでいつもカレイを買うので、おじさんから”カレイの奥さん”と言われている…
でも、そんなことドクターの知るわけがない。おかしい。……
文体が軽く、かつ一テーマあたり3~4ページくらいの分量なのでスイスイと読みやすいですよ。
ここから、「老いの整理学」本章に入っていきましょう。
若い自分でも、頷ける内容だ
「医者が診察したのがいけないのではない。医者の言うことを信奉し、ストレスを溜めるのがいけない。
ストレスは下手をしなくても病気を招くのである。」
その通りですね!
人間、怒らなくなったらもうおしまいである。年を取っても元気でいたかったら、よく怒るようにするのも一法である。
へたに不快なことを抑え込んでいると、ハラふくるるわざ、病いにやられる。
なるほどなぁ。”仏”と言われる僕に足りてないことだなw
祖母も、最近怒っているかなぁ…?
反対に、まわりに敵がうようよしていると思えば、どんなノンキな人間でも、緊張、努力して、気をゆるめず自らを励ます。活力が出る。
それをうまく使って、厄介な仕事をこなすというのが、高齢者の生きがいである。
自らマインドコントロールするには、いい方法ですね…。
いちばん"ナルホド"と思ったのは「忘れる」こと
心配ごと、悩みを気にするのは「気」の「毒」で、気の毒な結末になる恐れがある。
その昔、大学紛争のとき、学生に対応する役に当てられた若い教授が、学生に吊るし上げられた。それが2度も三度も続いた。その人は体の不調を訴えて学校を休んだ。
久しぶりに出てきた時、頭がまっ白になっていた。黒髪がフサフサしていたのが信じられなかった。心労が、黒髪を、白くしたのである。あっという間のことだから驚く。
いつまでもこだわる人と、そうではなく、さっさと忘れる人とがある。くよくよするより、水に流す方が、少なくとも心の健康には良い。忘れるのは、健康法のひとつである。
ちょこっと脱線したお話。
ここ最近、法律論争で”忘れられる権利”というものが提唱されています。
心理的に、非常に負担にならざるをえないケースがあるから生じた権利です。SNSでの"炎上"や、有名人だから必然的に晒されてしまうケースも有りうるわけで。
こうした外部の、自分の力ではどうしょうもできない物事が必ずあるわけです。
そうなったら、残っているコントロールできる部分はどこか?
残されているのは「自分の心・マインド」です。
ストレス社会において、どう自分の心持ちをコントロールするか?が必須になっています。自分を制御する方法が増えることである程度、いい結果に導くことだってできるわけですから。
そんな心の航海術に触れるには、非常に面白い本でした。
※老いに対して"美学"を求める曽野綾子さんの本もまた面白いです。
厳しく痛烈。こちらもお勧めします!