【名言】イチローの引退会見から、成功の法則を考えてみた
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45歳にして現役プロ野球選手として活躍していたイチロー選手。東京凱旋して発した「僕にとってはギフトでした」という印象深いコメント。
この言葉を聞いて、私は「おそらくこの場所が最後の花道かもな…」と感じたものでした。
28年も歳月を重ねたイチロー選手の引退会見やはり、とても感慨深くて知己に富むものでした。
まだ会見のすべてを観ていない方のために、印象に残ったコメントを抜粋します。(また、会見の文字起こしや動画としてまとめられた内容も併せて載せておきます)
- ①自分との約束を守り、積み重ねることでしか自信は付かない。
- ②どんなことでも良い、深くその世界に入っていくこと。
- ③少し上の目標はつらいけど、宣言して努力してみること
- ④異なる文化・言語・環境に身を置き、自分のなかの価値観をかき混ぜる
- ⑤日本のオリジナリティ、アイデンティティを大切にする
- まだ読んでない、観てない人はぜひとも時間を作って引退会見をみましょう
①自分との約束を守り、積み重ねることでしか自信は付かない。
Q.思い残すことは?
「今日のあの、球場での出来事…あんなもの見せられたら…後悔などあろうはずがありません。…
…結果を残すために自分なりに重ねてきたこと、人よりも頑張ったということは全く言えないけど、自分なりに頑張ってきたということははっきりと言えるので」...
色々な記録に立ち向かってきたんですけど…そういうものは大したことではないというか。(中略)
…去年(2018年)の5月からシーズン最後の日まで、あの日々はひょっとしたら誰にもできないことかもしれない、というささやかな誇りを生んだ日々。
どの記録も自分の中では、ほんの少しだけ誇りを持てたことかなと思います。
(個人の感想)
結果を残すためには努力する。
努力は積み重ねることでしか、自信に繋がらない。
そして努力を重ねると、自分との約束をどこかで守り、頑なに自分を裏切らないこと。そんな地道なことこそ、唯一自分に対して誠実である方法なのかなと感じています。
②どんなことでも良い、深くその世界に入っていくこと。
子供達にメッセージを、という質問に。
— 生田綾 Aya Ikuta / ハフポスト (@ayikuta) 2019年3月21日
「野球じゃなくてもいいんです。自分が夢中になれるものを見つけられれば、それに向かってエネルギーを注げられる。そういうものを見つけてほしい。それが見つかれば自分の前に立ちはだかる壁にも向かっていける。立ち向かうことができると思います」 #イチロー pic.twitter.com/FvLUFQ5LeT
(個人の感想)
のめり込んで、小さなことでも「成し遂げた」「成功した」「うまくいった」という体験。
先の①とも関連しますが、小さな「できた!」の積み重ねが、揺るぎない自信へとつながるのでしょう。
(このメッセージは子どもだけでなく、親となる人々にとっても大切なメッセージの筈です。自己肯定感が低いと言われる日本社会にもっとも必要なのは「子どもに対して誠実に、すなおに褒める姿勢」なのかもしれません。)
③少し上の目標はつらいけど、宣言して努力してみること
Q.野球への捉え方が変わったことがあったか
「ない。
子供の頃からプロ野球選手になることが夢で、それが叶って。
最初の二年は一軍に行ったり二軍に行ったり。そういう状態でやってる野球が楽しかった。
94年に仰木監督と出会ってレギュラーで初めて使っていただいた。楽しかったのはこの年までだった。
その頃から急に番付上げられちゃって、それはしんどかった。やっぱり力以上の評価をされるというのは、とても苦しいこと。
だからそこからは純粋に楽しいというのはなかった。
もちろん、やりがいや達成感を味わうことはたくさんあった。
ただ楽しいかというとは、それとは違う。」
(個人の感想)
天才というレッテルが付いて回るのは、とても辛いものだと感じました。
その人の持つ能力相応に、ある程度の期待値が求められること。社会的な動物である私たちにとって、誰しもが持っている苦しみなのでしょう。
でも、その壁に対してあえて立ち向かう姿こそが、人間としての美しさなのだろう。
④異なる文化・言語・環境に身を置き、自分のなかの価値観をかき混ぜる
Q.孤独感を感じてプレーしていた?
現時点では、全くないですね。
アメリカでは僕は外国人ですが。このことは...外国人になったことで、人の心を慮ったり、人の痛みを想像したり、今までなかった自分が現れてきましたね。
この体験というのは...本を読んだり、情報を取ることはできたりしたとしても、体験しないと自分の中からは生まれないので。
孤独を感じて苦しんだことは、多々ありました。ありましたけど、その体験は、未来の自分にとって大きな支えになるんだろうと、今は思います。
(個人の感想)
自分が少数派になる、守られた感覚の少ない環境。
摩擦の多い環境から生き延びて、揉まれることで価値観がグニャグニャとうねるように変化していくのでしょう。
そして衝撃的な価値観の変化は、身をもったたった一度の経験の積み重ねでしか体感できるものなのだと。
イチローさんの会見が、メジャー絶賛でもなく、アメリカ絶賛でもなく、最後の、アメリカでは外国人だったという言葉までが、私にとっての「メジャーリーグとグローバル化とイチロー」です https://t.co/4vFXOumLk4
— 谷口輝世子KiyokoTaniguch (@zankatei) 2019年3月21日
⑤日本のオリジナリティ、アイデンティティを大切にする
…日本の野球がアメリカの野球に追従する必要なんてまったくなくて、やっぱり日本の野球は頭を使う面白い野球であってほしいなと思います。
アメリカのこの流れは止まらないので、せめて日本の野球は決して変わってはいけないこと、大切にしなくてはいけないものを大切にしてほしい。
まだ読んでない、観てない人はぜひとも時間を作って引退会見をみましょう
サクッと書いたのでかなり拙いことは承知の上ですが。
四半世紀に渡ってトップで活躍した人の言葉の重みや、哲学が伺い知ることができました。ほとんどの人は、会見の映像や文字に起こされたコンテンツでようやくその深さを知ることができます。
ぜひとも、時間を作って自分と向き合う時間を作ることができればと願うばかりです。
1992年に生まれて野球をした人々にとって、彼に憧れたのは間違いありません。もちろん、私もその一人。
イチロー選手は確かに、アスリートとしてのシンボルでした。
本当に、おつかれさまでした。
最後まで笑顔。一礼し、大きな拍手で見送られながら会場をあとにしました。イチロー選手、本当にお疲れさまでした。
— 生田綾 Aya Ikuta / ハフポスト (@ayikuta) 2019年3月21日
「後悔などあろうはずがない」 イチロー選手が現役引退の会見で語ったこと【一問一答①】 https://t.co/QzgyfSY4Jg pic.twitter.com/Esuschwi6k
※この記事は、以下のメディアを参考にしたものです。
・イチローの引退会見を文字起こししてみた - 俺の遺言を聴いてほしい
・「後悔などあろうはずがない」 イチロー選手が現役引退の会見で語ったこと【一問一答①】 | ハフィトンポスト日本版
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