人間にとって、「天から与えられた使命がわからない」ことは悲しくて、辛いこと
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天命がわからず、苦しむ人がいる。何でもできる器用な人、頭のいい人。
逆に何をしていいかすらわからない人、できないと信じ込み、動かない人もいる。
僕もこの側の人間である。
久々の対話を通じて再考する
先日、久々に更新をして、たくさんのメッセージをいただいた。
メッセージにはこれまで報告できなかった「就活の事」「どうして高知に渡って"アシスタント職"に就いたのか」ということを書いたつもりだ。
"ことし3月の時点ではあまりに恥ずかしく、ずっと書けなかったのですが、昨年10月の時点で就活はやめました。
もはや妥結に妥結を重ねていて、「どこかに内定すること」が目的になっていました。自分の意思はありません。とにかく、不安定=死という概念にとらわれ、後手後手に業界を広げていました。(中略)
「片岡君、エンジニアにも向いてるかもね?」
とあるアドバイザーさんと話していて、先入観で職業を削っていたことに気づかされました。後付けの理由で、自分を正当化しながら就職活動していたのだなと。僕には何にもないのに。
もしかしたら、3年生の段階で「所属しているコミュニティがすごいから…」と胡座をかいていたのかもしれません。(努力の方向性を間違えたのかもしれませんが、)楽に生きられる世界を探していたのかもしれません。
ともかく、成長をやめた人間に、甘い果実は与えられません。
そのツケを、4年次に払わされた格好でしょうか。ひたすらにソーシャルの目から怯え、寮の部屋に引きこもっていました。(中略)本来、"身分保証"されるべき無能だということも自覚しているつもりです。(実際、「もう片岡は公ム員しかないね()」と嘲笑されたこともありました。)"
(原文ママ)
返信コメントの中には祝福するとともに「職業を、仕事を舐めたらいけない」という趣旨のコメントもいただいた。彼は彼の望む仕事に就いた、尊敬する人物だ。
でも、これは職業批判でもなんでもなく、「現時点でその職業を選ぶべきではない」と判断したからである。他の誰かに言われたから「ウンソウダネ」と就くべき仕事ではない。そうしては彼にも失礼千万であろう。
僕は何にもこの世界のことを知らない。できるものなら、最大限の価値を、自ら感じた天命を全うして死に行きたい。そのために僕は、92歳まで生き続けなければならない。
だが、天命は神のみぞ知ることである。天命はいつ告げられるかは分からない。
神は残酷だ。天命を告げることは、ない。
自分で悟るしかないのだ。
だからこそ、「天から与えられた使命がわからない」ことは悲しくて、辛いことだ。
天命を悟ることがないまま、夭逝する人や、老いゆく人もいる。
天命を(最短で?)知る方法は、ないこともないけど。
内省するために、本を借りた。
第一線で、刻一刻と変わりゆく試合に臨みながらも、選手を残すべく日々立ち続ける栗山監督のことをすこし書かせていただくこともあった。
↓ ステマっぽいけど、一応参考までに。
何か違和感があるときに、これら栗山監督の本を読むことがある。
読み進めたとき、少なからず「天命の掴み方」に近いことを書いていると感じた。
この『未徹在』より、すこし引用しよう。
選手と向き合うとき大切なのは「方向性」と「覚悟」
本書では戦いの日々にあって、特に「監督」と「選手」の関係について深く考えさせてくれたメンバーを紹介したが、その他にもファイターズにはたくさんの魅力的な選手たちがいて、彼らはいろんなことを教えてくれる。
そんな選手と向き合うとき、大切にしていることがふたつある。
「方向性」と「覚悟」だ。(中略)
(「方向性」について…)
彼がどこに向かって歩いているのか、その道が見えていないようではダメだ。向かう先が見えていればどんな歩き方をさせてもいいが、見えていないのであれば、まずはそれを見つけてやらなければならない。
その道、向かう先はできるだけ具体的に示してやる。野球はチームが勝つためにやっている。選手は勝つことに貢献すれば試合に出られる。給料はあとから必ずついてくる。
では、チームの勝利に貢献するためにはどういう選手になればいいんか。そうなるためにはどういう生活をして、何を勉強して、どんなトレーニングをしてどういった練習をすればいいのか。その逆算ができれば、自ずと答えが見えてくるはずだ。
それが分かったうえで、次は「覚悟」だ。向かう先が見えたら、今度は「その道を進まなければ自分はこの世界で生き残れない」ということを覚悟できるかどうかだ。
もっと単純に言えば、
(自分の得意なことを理解した前提で)
道筋と覚悟を定めること。あとはリソースをぶち込め。
ということだろうか。
あとがき
この答えすら、愚問かもしれない。だが、暗闇の中をさまよう人が(僕を含めて)一人でも減ることができれば、この世界は少しは良くなるかもしれない。
ひとすじの光になるかもしれない。
そんな希望を込めながら、僕は書き、僕は動く。
過去のポエムログはこちら。
*1:日本プロ野球「北海道日本ハムファイターズ」の監督、キャスター・大学教授でもある